ちび

実家で20年間飼っていた猫「ちび」が、きのうの夜、死にました。
旅行に行っていた母を待っていたかのように、母の帰宅後10分ほどして死んだそうです。
20年の猫生でした。
亡くなった父は動物を飼うのが嫌いな人でした。
特に猫は嫌いで、「ちび」を連れて帰るまで、動物を飼うことはありませんでした。
20年前、まだ舗装していない道で、よその車の下に走りこんで、みずたまりに浸かって、
震えていた手のひらにのるくらいのちっちゃな「ちび」を連れて帰り、
最初は自分の部屋で隠して飼ったのには理由がありました。
ちびを見つける少し前のことでした。
防波堤で魚つりをしていると、近くの芝生のうえに一匹の子猫が、うずくまっていました。
凍え死んでいるのだと思っていました。
釣りをしていると、突然、みゃーとないて、足を投げ出し横に倒れました。
あまりにも、かわいそうで、ミルクを買ってきて、コッヘルで暖め、口に含ませてやりました。
しかし、飲む力はありません。何も食べていなかったのでしょう。
舌にあたたかいミルクがあたったときに、また、よわよわしく、しかし、うれしそうに
(そう思っただけかもしれませんが)みゅーとなきました。
からだに布をかけたり、いろいろしましたが、その後、苦しそうに口をかっと開いて、
瞳孔が一時完全に開き、また元にもどりました。生きてはいますが、
もう助かりそうにもありません。その時は結局布をかけてやっただけで、帰りました。
気になって、夜、見に行くと、今度は完全に瞳孔の開いたなきがらになっていました。
その凍え死んでしまった猫と「ちび」の身体の色・模様がそっくりでした。
「ちび」がその猫の生まれ変わりに思えました。最期に見た私のところに生まれ変わって
会いに来たように思えました。
きのうもチャットで話したのですが、飼ったというより、育てて一緒に暮らしたという気持ちの
ほうが強くて、ちょっとダメージが大きいです。母も、姉も同じでしょう。

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